20世紀の人類の科学の発展はめざましかった。
飛行機、
潜水艦、
宇宙ロケットの開発により、人類の行動可能な範囲は、空へ深海へ宇宙へと拡大した。そして、北極点、南極点への到達などにより、地球上での人類未踏の地はほぼなくなった。科学の発展は産業の発展をもたらし、大量生産、大量消費の社会を生み出し、人々の生活を豊かにした反面、公害や
地球温暖化など多くの解決しなければならない、諸問題をも生み出した。さらに高度な科学技術は、極めて破壊力の大きい
兵器をも作り出し、現在では人類を何度も滅亡させることの出来るほどの
核兵器、
化学兵器が存在する。
20世紀は、2度の
世界大戦とその後の冷戦、植民地の独立などにより、何度も政治的なパワーバランスの大きな変化が訪れた。19世紀までの西欧列強による植民地争奪競争と
市民革命の流れは終了し、20世紀の初頭には列強による本国と獲得した植民地保護(
帝国主義体制)を維持するために、勢力均衡による安全保障が図られるようになり、また
市民革命や
人権問題(
白人至上主義等)などにおいては後まわしとされがちだった、社会改革・改良への要求が強まった。また日本の近代化の成功や日露戦争の勝利に刺激され、
中国革命や
イスラム圏の民族運動が盛んになった。列強による
勢力均衡が破れたとき
第一次世界大戦が勃発した。この大戦は
総力戦となり、
ヨーロッパは疲弊し国際的な影響力が弱まった。また厭戦気分と専制政治への反感から
ロシア帝国では史上初の社会主義革命が発生し、社会主義共和国である
ソビエト連邦が成立した。この大戦において敗戦国となった
オーストリア=ハンガリー帝国、
ドイツ帝国、
オスマン帝国もまた、ロシア帝国同様に崩壊し、
ローマ帝国以来およそ1900年以上の長きにわたって続いてきたヨーロッパにおける帝国支配の歴史は、名実共に終焉の時を迎えた。その後、
世界恐慌が発生し、ここで行き詰った
枢軸国と、
連合国との間で
第二次世界大戦が勃発した。
第二次世界大戦後、2度の世界大戦を勝ち抜いた
アメリカ合衆国は
超大国となり資本主義国を勢力下においた。さらに黒人の
公民権運動などによりアメリカの民主主義はより高度なものに発展した。一方、これまで数百年の間欧米諸国の植民地となっていた
インドや
東南アジアでは独立運動が高まり
インドネシア独立戦争を火種に次々と独立していった。東南アジアでの独立運動は同じように欧米の植民地だった中東やアフリカ大陸にも波及し
アフリカの世紀と呼ばれる時期が訪れる。ソ連も大戦中に東欧諸国を
衛星国化して超大国となった。両国は対立し
冷戦と呼ばれる時代となった。ヨーロッパ諸国は、アメリカや日本の経済力に対抗するため、EEC(
欧州経済共同体)を発足し、さらにEC(
欧州共同体)、EU(
欧州連合)へと統合を進めた。
ナショナリズムの高まりと西欧諸国の弱体化にともない、
植民地の大半は独立し、
第三世界と呼ばれるようになった。その後、東西の緊張緩和(
デタント)の時期も存在したが、再び米ソ間は緊張状態に陥った。その後ソ連では
ゴルバチョフが
ペレストロイカをすすめるとともに軍縮と緊張緩和につとめ、
1989年12月、
マルタ会談で
ジョージ・ブッシュ大統領と冷戦の終結を宣言した。しかし
1991年には
ソ連共産党の支配体制のゆるみが抑えきれなくなり、ソ連は崩壊してしまった。東欧諸国ではソ連の支配が緩むと
東欧革命がおきて自立し、冷戦時代は過去のものとなった。しかし、冷戦時代に表に現れなかった民族間の対立が露呈し、アフリカや
バルカン半島などの各地で民族紛争が発生した。