針葉樹は世界の森林域のほぼすべての地域に分布するが、多くの地域では
広葉樹に混在するか、限られた環境で森林を構成するのみである。針葉樹が中心となる森林が多く見られるのは、広葉樹の生育には適さない地域である。これは、針葉樹がより古い型の
植物であるため、種間の競争では広葉樹に勝てないからではないかと言われる。その代わりに劣悪な環境への耐性を発達させたのであろう。広葉樹が森林を構成できない寒冷な地域では針葉樹が大規模な森林を作る。いわゆる
亜寒帯がこれにあたり、
シベリア・
北アメリカ大陸には
タイガと呼ばれる、広大な天然の針葉樹林が広がっている。
また、
クロマツ、
アカマツは、広葉樹の高木の生育が困難な厳しい環境条件下で局所的に安定した
群落を維持することを除くと、
遷移により次第に
広葉樹林になってゆく先駆者樹木であるが、かつては、民家の
燃料として
マツの落葉落枝がよく使用され、それによってマツ林が長期にわたって維持されていた。しかし、その後の生活の変化によってマツ林に人手が入らなくなり、そこへ
マツクイムシによる被害(マツ枯れ)が重なり、現在では大きく減少している。