近世になるとフランス王国の力が強大化し、最後のブルターニュ女公
アンヌ(在位1488年 - 1514年)が即位すると、フランス王
シャルル8世がブルターニュに侵攻、
ハプスブルク家のマクシミリアンとアンヌの婚姻を無効とし自身との結婚を強制した。シャルル死後もアンヌは
ルイ12世との再婚を余儀なくされ、アンヌが死去するとその娘クロードは皇太子時代の
フランソワ1世と結婚、
1532年ブルターニュはフランスに併合された。この以後は
パリから派遣された知事が地方行政に当る。またフランス皇太子は代々ブルターニュ公を名乗るようになった。これはイギリス皇太子が
プリンス・オブ・ウェールズを名乗るのと同じである。
ブルターニュの緯度はおよそ北緯48度で
樺太中部とほぼ同じであるが、
北大西洋海流による
西岸海洋性気候の恩恵を受けその高緯度の割には温暖で過ごしやすい。ただ一年を通して西風が強く日照時間もさほど長くないことや元々土地が痩せていることなども加わって、他の地域(小麦が主食、ワインがメインの飲酒)とは違った食文化が定着した。代表的な郷土料理としては小麦の代用として重宝された
ソバ粉を利用した
ガレットや冷涼な地方でよく育つ
りんごを発酵・蒸留させた
シードルがある。更に
アイルランドや
ウェールズなど他のケルト地域と同様、
ビールや
ウイスキーも生産されている。また独特の風味を持つ塩バターやキャラメル、
大西洋の恵みの象徴でもある
オマール海老(
ロブスター)や
牡蠣を使った海鮮料理などもブルターニュ特有の食材・料理である。